インフラを支える会社には戦略とマーケティングが必要だ

ベルテクスコーポレーション、社長直伝の社内研修を開始

ベルテクスコーポレーションは2022年度から、経営マインドを持った社員の育成を目指し、土屋明秀社長みずからが教鞭をふるう社内研修「ベルテクスアカデミー」を開始した。

参加者を2グループに分け、7月7・8日および11・12日に基礎編を開催した。対象は希望する社員全員とし、参加は義務ではなかったにもかかわらず約130名が全国各地の事業所から集まった。

土屋社長の担当回では、次の4つについての研修を行った。

  • 経営戦略用語を学ぶ
  • 経営戦略に関する考え方を体系的に理解する
  • 管理会計の基礎を視覚的に理解する
  • ケーススタディによってプロセスを理解し、経営戦略の作り方を疑似体験する

同社は2022年3月期の売上高営業利益率を3年前の2倍近い16.4%に拡大し、業界内外から注目を集めている。その成功要因の1つが、土屋社長の経営センスであることは間違いない。

そんな土屋社長が基本としているのが、経営戦略とマーケティングだ。いついかなる時も、頭の中で3Cやファイブフォースなどの経営戦略フレームワークを使って思考しているという。

「経営戦略や管理会計の基礎を知っていれば、全社員が同じ言語で会社の未来を議論できるようになるし、同じ方向を向くことができる」と土屋社長は言う。

ベルテクスコーポレーションの土屋明秀社長

しかし、経営戦略を知らない社員は多い。7月11日のアカデミーでも「経営戦略やマーケティングを全く知らない人は?」との問いかけに半数近くが手を挙げた。

また、市販されている関連書籍は「分かりにくいし、実践的ではない」(土屋社長)ため、自らの経験を踏まえた研修を行うことにしたという。

「経営戦略やマーケティングを体系的に知り、使えることが大切。基本をしっかりと理解し、私自身が経営者としてどのように考えているのか、その考え方を伝えたい」と話していた。

同アカデミーを通して経営マインドを持つ社員が育つことで、より骨太の会社組織の構築につながることが期待できる。