三次元データ活用が現場を変える!

インフラの未来はロボットとAIが切り拓く

普段は見えない地下や施設の中で私たちの生活を支える上下水道インフラ。その現場では今、ドローンやロボット、AIといった新しい技術が活躍し始めています。本特集では、こうした技術を活用し、水インフラの未来を切り拓く企業の挑戦を紹介します。

『水を還すヒト・コト・モノマガジン「Water-n」』vol.19より転載(発行:一般社団法人Water-n)


三次元データ活用が現場を変える!

株式会社フソウ

BIM/CIMを活用したインフラ管理

上下水道事業を全般に手掛けるフソウでは、デジタル技術を活用したインフラ管理にも取り組んでいます。その中心となる技術が「BIM/CIM」です。

BIM/CIMとは、3DCADの設計データやドローンによる点検画像、360度画像、点群データなどを組み合わせて管理し、現実の施設を三次元モデルとして可視化する技術。紙など、二次元の図面だけでは伝わりにくかった設備の位置関係や作業手順を、立体的に確認できるため、関係者同士が同じイメージを持ちながら議論できる「コミュニケーションツール」としても役立っています。

BIM/CIMを活用した三次元モデルのイメージ。

AGVロボットを活用した施設点検

この三次元モデルはロボット活用のカギにもなります。

ロボットが自動で動くためには、自分がどこにいるかを判断する「自己位置推定」が必要です。BIM/CIMによって作られた三次元のマップがあることで、ロボットは周囲の特徴を読み取りながら自分の位置を把握し、施設内を自律的に移動することができます。

「フソウでは、横浜市とAGV(自動走行ロボット)を活用した施設点検の共同研究を行いました。施設点検には、24時間365日の監視体制が必要で、人が近づきにくい場所もあります。それをロボットが担えたら現場は大きく変わります。さらに、微かな異音など、人では感知できない異常をいち早く見つけるなど、より精度の高い点検が可能になります。また将来的には、トラブルや災害が起きたときに、人が現場に向かう前にロボットが状況を確認する初動対応にも活用できると考えられています」
(経営戦略本部 武田教秀さん)

身近な課題解決から未来のインフラへ

現実の身近な課題解決に加え、DXの活用は大きな期待を背負っています。
三次元モデルの精度が高まれば、その情報をもとに、リスク分析や更新計画の立案などにも直結していくと考えられています。
DXの活用は、身近な課題解決から、未来のインフラの持続まで。大きな期待を背負っているのです。