作曲家の小林亜星さんが2021年5月30日に死去されました。小林さんは演歌から歌謡曲、CMソング、アニソンまで幅広いジャンルで、誰でも知っている、思わず口ずさんでしまう名曲を数多く作曲されています。
そうした中で筆者が真っ先に思い出すのは「はたらき者の下水道」です。
♪
その水を 集めてきれいに
その水を 地球にやさしく
はたらき者の下水道
仲間を増やして 伸びて行く
(1番より)
下水道の役割をわかりやすく伝え、身近に感じてもらうために、公益社団法人日本下水道協会が1994年に制作しました。同協会が毎年開催している下水道展の会場でも、会期中はほぼエンドレスで流れています。
曲調が2種類あり、優しい感じのAタイプは沢田聖子さんが、ちょっとロックな感じのBタイプはBOROさんが歌われています。いずれも小林さんの作曲で、一度聴いたらしばらく頭の中をぐるぐるしてして忘れられなくなってしまう小林さんらしいメロディーです。
沢田聖子さんにとっても「はたらき者の下水道」は印象深い曲となっているようです。オフィシャルブログ「In My Heartな旅日記」で、
「何曲か亜星さんが作曲された作品を唄わせて頂いた事がある。」
として、その1番目に紹介されています。さらに、
「レコーディングの時や
下水道協会のイベントを
東京ドームで開催した時など
何度か亜星さんとお会いした。
いつも紳士的で、そして柔和な笑顔
楽しくお話をさせて頂いた想い出…」
と当時を偲ぶ言葉を紡いでおられます。
残念ながら同協会のサイトを見る限り、CDはもう販売されていないようです。発行図書一覧のページに記載はあるのですが、リンクも問い合わせ先も未記載です。
手元にあるこのCDを大切にしないといけません。そして、久しぶりに曲を聴いて、小林亜星さんを偲びたいと思います。
「水を還す」を唄った素敵な曲をありがとうございました。
編集長:奥田早希子