ロッテのお菓子と水のこと

SNACKS by Water-n #3

SNACKS by Water-n #3

ちょっと疲れた時に、みんなとおしゃべりする時に欠かせない、子供の頃から大好きな「お菓子」。
ひと口にお菓子といっても、クッキーにチョコレート、アメやグミ、ポテト系スナック菓子など、その種類はさまざま。
そんなお菓子づくりの製造現場では、どんなふうに水が使われているのでしょうか。
お菓子を巡る水を通して、水の循環のこと、考えてみませんか?

冊子「Water-n」の特集記事を4回に分けて転載します。

SNACKS by Water-n vol.20 より転載(発行:一般社団法人Water-n)


お菓子づくりに欠かせない「水」。日本を代表する総合お菓子メーカー・お口の恋人「ロッテ」でも、さまざまな場面で水を使用しています。お菓子ならではの水の使いみちや、節水や水資源への取り組みなど、水と向き合う工夫について聞いてみました!

こんなところにも!意外な水の役割

水が食感の決め手に!

水を使う代表的なお菓子といえば人気の「グミ」。噛むことで気分転換ができる、あの独特の食感を生み出すためには、水の使い方が大きなポイントとなっています。

1 材料となるゼラチンに水を吸わせて膨らませる。

2 型に流し込むために、水を加えて流動性を持った「グミ溶液」にする。

3 仕上げの段階で乾燥させて水分を減らし、グミの歯応えに仕上げる。

ハードな食感とジュワッと広がる果実感で、今までにない食感を実現したグミ「KAZITTE!(カジッテ)」

ロングセラーの「チョコパイ」では、オーブンで焼き上げる工程で生地に含まれる水分が蒸発し、水蒸気へと変わる力も手伝って、ふっくらとおいしい生地になります。

温度管理も水の役割

お菓子づくりでは、適切な温度管理も重要。チョコレートの場合は、口溶けを決めるテンパリング(カカオバターの結晶を安定させるための温度調整作業)や、チョコが固まらないような温度管理が欠かせません。チョコが通っている配管や貯蔵しているタンクのまわりに水の通り道を作り、そこに温水や冷水を循環させています。

水を大切に使う工夫が!

洗浄工程で使用量大幅減!

ガムのベース製造を行う狭山工場(戸田工場)では、原料のひとつである天然樹脂「チクル」の水洗工程において、2023年より洗浄効率の良い新製法を導入。この工程の見直しで、水使用量をなんと約40%も削減することに成功しました。この取り組みは節水面だけでなく、ガムベースの雑味や付着性が低減するなど、品質面においても良い影響がありました。

排水と資源循環のこと

排水の熱を再利用!

アイスクリームの製造工程では、高温の排水が発生します。この排熱を利用し、ボイラーの給水温度を上げるために利用する仕組みを導入。エネルギー効率の向上によるCO2排出量の削減効果は、年間で57tにもなる見込みです。

また九州工場では、2024年に新しい排水処理場の運用を開始。排水処理の性能向上とともに、汚泥の削減を実現。さらに遠隔管理が可能になったことによる、効率的な運用につながっています。

バリューチェーン全体の取り組み

お菓子づくりにおける環境に対する取り組みは、重要な経営課題です。具体的な動きとして、TNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース※)の提言に基づき、バリューチェーン全体を通じた自然関連リスクの評価を行っています。評価ツールを活用し、上流(原材料調達)から直接操業(自社拠点)、下流(販売・廃棄)に至る各段階における「水ストレス」や「干ばつ」「河川・沿岸洪水」などの水リスクの分析の結果、上流の農産物生産における自然環境への依存・影響度が特に高いことを把握。具体的には、チョコレートの主要原材料であるカカオ豆の調達があげられます。気候変動に伴う局地的な異常多雨による不作リスクの対応策として調達地の多様化を行うなど、レジリエンスの強化に努めています。

※Taskforce on Nature-related Financial Disclosures。自然資本などに関する企業のリスク管理と、開示の枠組みを構築するために設立された国際的組織。