お菓子によって、排水はこんなに違う!

SNACKS by Water-n #2

SNACKS by Water-n #2

ちょっと疲れた時に、みんなとおしゃべりする時に欠かせない、子供の頃から大好きな「お菓子」。
ひと口にお菓子といっても、クッキーにチョコレート、アメやグミ、ポテト系スナック菓子など、その種類はさまざま。
そんなお菓子づくりの製造現場では、どんなふうに水が使われているのでしょうか。
お菓子を巡る水を通して、水の循環のこと、考えてみませんか?

冊子「Water-n」の特集記事を4回に分けて転載します。

SNACKS by Water-n vol.20 より転載(発行:一般社団法人Water-n)


お菓子ごとに異なる排水

お菓子工場から出る排水は、どれも同じではありません。チョコレートには油脂、キャンディには糖分、ポテト系スナック菓子にはデンプン、アイスクリームには乳脂肪など、お菓子によって水に混ざる成分は大きく異なります。そのため、工場では製造するお菓子に合わせて排水を管理し、適切な方法で処理を行っています。

排水の汚れ具合を表す「BOD」と「COD」

排水の汚れ具合を調べる目安として使われるのが、「BOD」や「COD」という数値です。どちらも、水の中にどれくらい有機物が含まれているかを示す目安で、数値が高いほど、水をきれいに戻すための処理が重要になります。

「汚れをできるだけ流さない」工夫

製菓工場では、製品の切り替えによって排水の性質が変わったり、バレンタインやクリスマスなど時期によって大きく生産量が変化したりするという傾向があります。そのため、排水をきれいに処理することと合わせて、原料をできるだけ回収してから洗浄したり、汚れを水で流す前に拭き取ったりと、「汚れをできるだけ流さない」工夫も行われています。おいしいお菓子づくりは、水を大切に使う工夫によっても支えられているのです。

水の汚れを表す「BOD」と「COD」

排水は、見た目だけではきれいかどうか判断できません。
そこで使われるのが、水の汚れ具合を数値で表す「BOD」と「COD」です。

BOD(生物化学的酸素要求量)

水の中の有機物を微生物が分解するときに必要な酸素の量。川などの水質を調べる指標としても使われています。

COD(化学的酸素要求量)

薬品を使って水の中の有機物を分解するために必要な酸素の量。湖や海などの水質を調べる指標としても使われています。

お菓子ごとの排水の特徴

チョコレート[カカオバター]

原材料となるカカオには油脂が多く含まれるため、BODやCODが高くなりやすい傾向があります。油分を取り除くことが、排水処理の第一歩です。

キャンディ・グミ[砂糖]

砂糖は有機物のかたまり。糖分を多く含む排水はBOD・CODが高くなりやすく、工場では水質を管理しながら処理しています。

ポテト系スナック菓子[でんぷん]

デンプンやリンを含む排水が特徴です。デンプンも有機物のためBODが高くなりやすく、リンは環境への影響を考えて回収・再利用の研究も進められています。

アイスクリーム[乳脂肪]

乳脂肪などの有機物が多く、洗浄排水の管理が重要になります。毎日の丁寧な設備などの洗浄と適切な排水処理が、おいしさと安全を支えています。