「#水インフラと新型コロナ」の記事「職場を分散するサテライト方式で下水道機能を死守する! 鶴岡市上下水道部参事兼下水道課長 有地裕之さんに聞く」でお伝えした下水処理場と同様、浄水場でも感染リスク低減のため、現場で働く人員を減らしての業務が続いているようです。業務多忙の中、中国地方にある浄水場の運転管理会社の方が、現在の状況などについて書面で回答をお寄せくださいましたので紹介します。(2020年5月13日メールにて回答書面を受領)
――新型コロナ対策の方針は?
市民生活に不可欠な水を安定供給することです。
――対策の中で最も重要とされていることは?
水づくりを行う浄水場の維持管理業務に支障が生じることのないように、職員一人一人が、責任と事業継続の重要性を自覚することを重視しています。
――感染防止のための体制は?
オペレーター同士の濃厚接触を避けるため、最低限の人数が出勤し、その他のオペレーターは在宅勤務としました。
浄水処理部門(オペレーター)を4チーム(プラス予備1チーム)に分け、2交代制にしました。
事務所への入場制限も実施しています。
――BCPにパンデミックを含んでいましたか。
インフルエンザを想定したものはありました。
――困っていることは?
オペレーターの人員不足です。
通常では、11名から12名でオペを行なっており、6日に1回の夜勤でした。
ところがコロナ対策以降は濃厚接触を避けるため、予備を含め5チーム編成にしました。これだと5日に1回の夜勤となり、夜勤の頻度が高まってしまいます。
夜勤の場合は拘束時間が長いため、職員の健康管理が心配です。できればチーム数を増やしたいと思っています。
――職員の方の体調は大丈夫ですか。
とくに問題はありません。出勤時に体温・体調などをチェックするようにしています。
――コロナ禍においても水道機能を継続するために、住民にできることはありますか。
手洗いやうがいなどで1人1日あたりの水道使用量が多くなることが予想されるので、節水があると思います。
――その他、言っておきたいことは?
手洗い・うがいは、すべて安全な水道水で行われています。感染者の増加が抑えられているのは、医療体制はもちろんですが、上下水道インフラが整備されていることも大きいと思います。