「賞賛し合う」風土づくりで組織力を強化

横浜ウォーター 「クレポ制度」で社内コミュニケーションとイノベーションを促進

上下水道事業コンサルティングやマネジメント支援などを手掛ける横浜ウォーターは、組織力の強化に力を入れている。

企業理念とクレド(行動指針)を社内に浸透させるため2022年度に導入した、社員同士で賞賛し合う制度「クレポ」が、成果をあげはじめている。社員全員で向かうべき方向を共有しつつ心理的安全性も高めることで、社員のモチベーション向上とともに、上下水道運営を担う自治体や企業等へのサービス力向上につなげる。 

横浜ウォーターのクレド(行動指針)

「クレポ」はクレドポイントのことで、クレドに沿って行動した社員に対して会社が付与する。ある社員が別の社員の行動を賞賛する形で対象者が選ばれ、賞賛対象者と推薦者の双方にサンクスカードとクレポが進呈され、商品に交換できる。

この制度を考案した鈴木慎哉社長は、

クレポを通して賞賛し合う風土を定着させたい。社員が互いの良いところを認め合えれば、良きコミュニケーションと技術継承、さらにはイノベーションも芽生え、企業理念とクレドの体現とともに会社全体の活性化につながると同制度に期待を寄せつつ、

社員が楽しみながら良い取り組みや活動を発見して応用するようになり、組織もより活性化してきていると手ごたえを感じている。 

鈴木慎哉社長

上下水道事業は整備の時代から、サービス・マネジメントの時代に移行している。整備のための技術は標準化が可能だったが、今はニーズや課題が地域ごとに異なるため、個別にきめ細かな目配りや思いやりが欠かせない。「賞賛し合う」ことを通して培われる”相手を見る力”は、ひいては上下水道の課題解決にもつながることが期待される。