トイレが被災すると、被災者はもっと辛いから

神戸市、「災害時こまらんトイレ」58ヵ所に

 1月17日に阪神淡路大震災から24年目を迎えます。当時は被災してトイレが使えなくなったり、避難所に仮設トイレが設置されてもオーバーユースで汚れてしまったりすることが多く、水を飲んだりトイレを我慢する人が続出し、体調を崩す被災者もいました。その教訓から、神戸市は災害時でも水洗で利用できるトイレの整備に力を入れてきました。

 専用のマンホールの蓋を開け、その上に仮設トイレを設置するもので、トイレの使用後は学校などのプールの水で流せようになっています。

(神戸市PR動画より)

汚物は地下に設置した槽にある程度まで溜めてから、一気に下水道の本管に放流します。下水道接続型災害用仮設トイレ、通称マンホールトイレと呼ばれます。神戸市では「災害時こまらんトイレ」の愛称がつけられ、これまでに市内58ヵ所に設置されました。

(神戸市サイトより)

 通常の仮設トイレはその場で汚物を溜めるタイプが多く、オーバーフローしたり、臭いや不衛生などの問題がありましたが、マンホールトイレならその心配はほとんどありません。避難所に集まった住民だけでも設置できますし、水洗ですから衛生的です。また、従来の仮設トイレは和式が多かったのですが、こちらは洋式なので高齢者や身障者、子供でも利用しやすくなっています。

 ”あの日”を迎えるに当たり、神戸市はこのほど、マンホールトイレの設置方法を解説した動画「災害時こまらんトイレ!」を公開しました。昨年度に公開した「組み立て編」に続く第2弾で、今回は「使い方編」です。

 筆者は東日本大震災の1月ほど後、避難所のトイレ清掃のボランティアをさせていただきました。仮設トイレに和式が多くて使いにくという声、仮設トイレが外に設置されているので雨の日はトイレに行きにくいという声を聞きました。仮設トイレの臭いのきつさ、汚れは忘れることができません。折々に防災・減災のこと、いざという時のトイレのこと、避難グッズのことなどを確認し、再点検しておきたいものです。

(Mizu Design編集長:奥田早希子)

関連記事