5mm以下の小さなプラスチックごみ(マイクロプラスチック)の使用を抑制するよう事業者に努力義務を求める改正海岸漂着物処理法が6月15日に成立した。
河川敷で目に付くプラスチックごみがいずれマイクロプラスチックになる(都内にて編集部撮影)
マイクロプラスチックは1次と2次の2種類に分類されている。
1次は、洗顔料や歯磨き粉のスクラブ材などに使用されているようなもともとマイクロサイズで製造されたものや、化学繊維の洋服を洗濯した際に出てくる糸くずなど家庭から出るもののほか、プラスチック製品の中間原料であるレジンペレットなどがある。
2次はもともと大きなサイズで製造されたプラスチック製品が、自然環境中で破砕・細分化されてマイクロサイズになったもの。
海に至る経緯としては、家庭から出て下水処理場で捕捉されずに河川や海に流出したり、陸上でポイ捨てされたペットボトルがやがてマイクロプラスチックになって豪雨時に川を下って海に流出したりするケースが考えられている。
マイクロプラスチックは有害な化学物質を吸着しやすく、魚がマイクロプラスチックを食べることによる生態系への影響のほか、その魚を人間が食することの影響などが懸念されている。
河川敷にあるマイクロプラスチックは豪雨時に海に流出する(都内にて編集部撮影)