ポテチを食べて水循環を感じよう

「佐賀のり味」に隠された陸と海のつながり

「水清ければ魚棲まず」という。

栄養分が少ない、あまりにもきれいすぎる水に魚は棲めない。逆に栄養分が多すぎて汚れた水にも棲むことはできない。川や海の豊かな生態系を維持するには、その地域ごとに合った”いい加減”が求められる。

佐賀市では、この自然の理が有明海での海苔養殖に活かされている。海苔が育つ時期に下水処理場の運転を調整し、いつもより多めの栄養を含んだ処理水を養殖場に供給するのだ。するとおいしい海苔に育つという。

私たちが食べたモノが、まず私たち自身の体を流れ、下水道を経由して海に流れつき、海苔を育て、その海苔をまた私たちが頂く。この循環は、陸と海をつなぐ循環であり、資源循環でもあり、水循環でもある。

有明海の海苔は多くの人に愛されており、カルビーが先ごろ決定した全国発売するご当地限定ポテトチップスの5味の中に「佐賀のり味」が入選した。

下水道資源を農水産業に使用する取り組みは「ビストロ下水道」、そうして収穫された農産物は「じゅんかん育ち」と呼ばれ、国土交通省下水道部が推奨している。同社によると、「佐賀のり味」にも一部、じゅんかん育ちが含まれているという。

薄くて丸いポテチ1枚に、陸と海のつながり、資源と水の循環という壮大なストーリーが内包されている。そう思うと、さらに深い味わいを感じられそうだ。全国発売は4月30日から5月下旬までの予定。売り切れる前に絶対に手に入れよう。(MizuDesign編集長:奥田早希子)

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