「その日、何が起こったか」無機的な情報が与える防災のヒント
今から4年前の2016年4月14日、熊本地震が発生しました。
その直後から東洋大学社会人大学院公民連携専攻では、修了生で構成されるPPP研究センターと現役生の有志により「その日、何が起こったか」を日々、記録するプロジェクトを始動させました。「熊本地震1000日記録プロジェクト」です。(実際には国などの対応等が収束に向かうまでの1年間)
刻一刻と変わる被害状況、政府や自治体の対応、生活レベルで持ち上がった課題などが、基本的には政府などの発表資料を基に各省庁ごと、自治体ごとに記録されています。
また、発災から約1年後にはそれら情報を基に、発災から100日間の政府、自治体の対応や事象を日誌形式にまとめた『「災害日誌」~熊本地震100日の記録から、今すべきことを知る~』を公開しました。
日本という国としては多くの災害を経験していますが、ある市町村、あるいは、ある自治体職員にとっては「初体験」という場合がほとんどでしょう。
その時、その場で、何をなすべきなのか。
迅速に的確な判断を下すことは、容易ではありません。だからこそ、過去の災害に学ぶことは重要です。
「1000日記録」と「災害日誌」は、「その時に起こったこと」「誰が何をしたか」という無機的な情報の集合体に過ぎません。しかし、バラバラになりがちな各省庁の対応を横並びに確認でき、また、それらが1日ごとの時系列でつながることで、「次に何がおこるのか」を予測し、「次への備え」につながるものと期待されます。
明日、あなたが被災者になるかも知れません。「1000日記録」と「災害日誌」を、防災訓練やBCP策定・見直しなどに活用してみてはいかがでしょうか。
◆ダウンロードはこちらから
熊本地震発災から1年間の記録(Googleドライブ版)(エクセル版)
『「災害日誌」~熊本地震100日の記録から、今すべきことを知る~』
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本 BCP
※筆者は同大学院のOGとして本プロジェクトに参加しました
(編集長:奥田早希子)